呼応

ノミ汰はこういう感じの文書いたりするんですよー、というサンプル。
まあオンリに出す本とは雰囲気がちょっと違うんですけれども。

まこちゃんが皆と会う前のお話。
ちょっと暗めの部類に入るのだろうか、これ。









ばーん、という音の後、ばらっと黄色が落ちてくる。
ぴんっと空気が張り詰める。ぽーん、と間抜けな音の後、知らない女の人の声。
あてんしょん。えまーじぇんしー。ぷっとざますく。
ばたばたとみんな忙しい。がくがくとみんな揺れる。
お母さんにきゅっと手を握られて、お父さんにはお母さんと一緒に抱きしめられる。
大丈夫。大丈夫よ。
二人は何度も何度も、おまじないみたいに繰り返す。
大丈夫。大丈夫よ。
あてんしょん。えまーじぇんしー。

ぱんっ、と風船が破裂する。

ふわっと体が浮いて、大きな腕の隙間から、外が見えた。

吹き荒ぶ黒い竜巻。とんでもない冗談みたいな雷光、滝のような轟音。
その中心は、からりと嘘のように青空が晴れ渡っていた。
限りなく時間がスローに流れ、海がうねり、風が叫び、世界は静かに見ている。
空へ、水が逆流する。火が燃え盛る。黄金の光がちかちかと点呼する。
胸が詰まる。どうしようもない震えがかちかちと歯を鳴らす。じわりと何かが零れ落ちそうになる。
手をのばす。めいっぱい。
からりと晴れ渡った中心。その上。

水流と炎、黄金の光、風も海も、時間、世界の静寂さえも包みこむ、白い、銀の。

鮮明な閃光が目の前にフラッシュする。
沢山の星々。柔らかな光。
目の前を揺れる白。二房の金色の髪。無邪気な青い瞳。
白い手がのばされる。奇跡の結晶のような、青き星。
緑の木々の合間。束の間の逢瀬。
そして。
そして。


あとは。

底の見えぬ、宙の闇。


全てを震わす爆音。


雨のような破片。
シャワーのような黄金の光線に呼応して、きらきらと水が反射し、火がぱちぱちとはぜ、
血管のような稲妻が、それら全てを繋いで、天へ、月へと、のびていく。

放りだされた体が、全身で、たったそれだけ見て、落っこちていった。







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彼女のジュピターの部分が、こんな感じに呼ばれる時もあったのではないかな、と。
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by nominingen | 2012-02-15 00:50 | 内部


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